みなさんこんにちは。
柴田です。
先日、生徒さんから本をいただきました。
遠藤周作の本なのですが、小説ではなく、生前書いていた日記を息子さんが出版したものだそうです。
タイトルは「ウスバかげろう日記」。
私、遠藤周作は1回も読んだことがなく、あまり興味もなかったのですが、その生徒さんの大好きな作家らしくよくお話をされていたのです。
最近映画にもなりましたし(タイトルは「沈黙」)、読まなくても有名ですからね。
「遠藤周作は社交ダンスやってたんだね!」とおっしゃって楽しそうにお話しされるので、たまたま東京の団体の温習会というイベントで持ってきていたので、少し読ませていただいたところ結構面白そうだったので、「お借りしてもいいですか?」と聞くと「いいよいいよ、もう読んだからあげる。」と言われたのでいただいちゃいました。
さすが芥川賞作家。
文章が人を惹きつける力にあふれ、行動も思考もおかしくてついつい引き込まれてしまいます。
私達ダンサーとしてはもちろんダンスに関しての記述が気になります。
私達がダンスを始めるよりかなり前のことなので、かなり今とは違ってはいるものの「そうそうそうなんだよねー」と思わず頷いてしまうところがたくさんあります。
デモンストレーションも出ていたようで、悪戦苦闘ぶりも楽しく書かれています。
かつてのチャンピオンのリチャードグリーブが武道館で踊る様子をテレビで見たなどと書いてあると、時代を感じさせつつも当時はそうだったんだーと様子がわかりなかなか面白くページが進んでいきます。
なかなかここまでの作家で社交ダンスを本格的になさっている方は聞いたことがないので(いるのかもしれませんが)、作家が社交ダンスの世界を描くとこう書くんだーと関心しきり。
ご本人は我々のダンスはどじょうすくいである。
本場の英国のダンスは全く別物でこれぞダンスであるなどとおっしゃっています。
もちろん私達プロの教師から見てもトッププロのダンスは身体がダンスしている様子がわかり、感動したりするものですが、生徒さんからすればそれはもう別次元に見えることでしょう。
今は便利な時代で当時のチャンピオンたちのダンスも記録で残っていれば、誰かがご親切にYOU TUBEに載っけてくれるのでリチャード・グリーブやビル・アービンなんかも結構見ることができますね。
もちろん今のダンスとはかなり変わってきてはいますが、それでもその素晴らしさは画面を通しても伝わってきます。
ダンスって面白いですね。
でも欲を言えばそんなご本人の踊っている姿も見てみたいなーと思っちゃいました。
度胸よく英会話に飛び込んだり、息子さんの彼女を電話で追っ払ったり、髪が不自由になったその人となりとダンスをぜひ一度見てみたいものです。
今度は小説も読んでみます。
ではまた。